先々週稜線撤退の男鹿岳に登頂しました。春の雪解けは激しく林道沿いは雪は無く、雪まみれになって前に取り付いた尾根も雪は無くなっています(1番目の写真)。林道中間点から輪カンを付けます。先月同様今日も昨日先行者の跡が雪の上にあります。スノーシューで廃林道を先へ進んでいます。なだらかで歩き易い林道で標高を稼ぐというのは正解と思います。林道と稜線の差は100m以下となる所もあります。しかし林道左側、南向きの稜線は雪は全く無く、藪漕ぎを想定させます。地図でそろそろ取り付きかと思いますが、足跡は先へと進んでいます。その跡を追います。やがて下へ降り男鹿川を渡ります。川沿いの雪の上を3度ほど渡ります。すると今まで全く雪の無かった稜線に雪渓があります。
先行者はここで重アイゼンとピッケルに換えて取り付いています。
スキーあがりで雪の急斜面に強い私は輪カンのまま行きます。取り付き1270m。
100m程行くと右の壁を上り支尾根に取り付いています。先々週と同じ30度以上の急斜面です。ここでスントの時計兼高時計が電池切れか消えてしまいます。高時計は差が何十mもあるし使えないなー。雪は融け何度も踏み抜きます。稜線下は急登です、登り切ると1450mの稜線上です(2番目の写真)。樹林の間から横川のABCの放牧場も見えます。ここからも上方を見る様な結構な登りです。
雪が溶けているため輪カンを付けていても足が雪の中に入っていきます。1歩踏み出しても3分の1は戻ります、10歩、歩いては1呼吸という感じで疲れます。
雪が溶けているため輪カンを付けていても足が雪の中に入っていきます。1歩踏み出しても3分の1は戻ります、10歩、歩いては1呼吸という感じで疲れます。
3番目の写真は山頂手前のブナ、30m近くの高さで空に向かって枝を伸ばしています。
あえぎながら登りツガの木の中に山頂標識を見つけます。GPS高時計は10mの差、何10mの差異がある気圧式高時計より正確です。北側だけ展望が開けており山々に続く塩那林道、那須連山が見えます(1番下の写真)。1人きりかと思っていましたら熊鈴の音と共に2組4人が登って来ました。
あえぎながら登りツガの木の中に山頂標識を見つけます。GPS高時計は10mの差、何10mの差異がある気圧式高時計より正確です。北側だけ展望が開けており山々に続く塩那林道、那須連山が見えます(1番下の写真)。1人きりかと思っていましたら熊鈴の音と共に2組4人が登って来ました。
私の栃木県側からでは無く、福島の田島側からとの事。林道を3時間半歩いたといい、去年も同じ日に登ったが1710mで時間切れ撤退したといいます。
道の無いこの山はなかなかに難しい様です。
鹿又岳経由で降りるコースもあるのですが、この雪の状態では良い時の倍以上時間がかかります。
来た道を忠実に戻ることにします。
きつかった上りに較べ下りは、ズルーーと滑っても下方にいきますので、かなり楽です。稜線からの折り口を慎重にGPSで確認、融けているため急斜面はきつい。その後道を失いますがGPSで復帰します。取り付き雪渓は朝の半分近くに融けています。
川を渡りながら廃林道にもどりますが、これで後は楽と思ったのが大間違い。朝は大丈夫だったのに帰りはズボズボと抜けます。あげく、踏み抜いた左足が枝に掴り抜けず、手で周りの雪をどかして、やっと抜きました。このとき前倒の際、細い木の切り株に左胸を強打し負傷しました。
40分以上休みました。
長い林道を歩きゲート手前の車に戻りエンジンをかけてナビの時計を見ると17時半。12時間以上の山行でした。晴れだった今日、ゲートから男鹿岳、鹿又岳が望めます。「あそこまで歩いたのか」と感慨でした。条件が整わないと登るのは難しい山です。
着替えて国道へ、食事後、西那須野塩原ICから東京へ戻ります。車は楽ですし速いですね。
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