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2012年10月1日月曜日

9月29日 雪倉岳 登頂

夜明け、蓮華岳が見えてきます。日本海から見ると蓮華の花
の様に見える事からついたそう。
この山が残っていたのはスキーがうまく、山スキー でと考えていたからでもあります。
もの心ついた時には雪の上を転がっていましたから。GW予定が2年程流れましたから。

前日まで小屋泊りかテント泊かで迷います、朝日をベースに雪倉ならテントですが、鉱山道から雪倉経由朝日では、地図時間で11時間です。小屋泊とします。

前日14時自宅を愛車で出発、中央道豊科IC下車、途中白馬村で蕎麦を食し蓮華温泉へ向います。国道ではもみじマークの軽トラが30kmで走っており時間を喰います。そういう時は先を譲るんだよ、じっちゃん。

19時真っ暗な林道を走り到着します。細いですが完全舗装です。シャコタン車でも大丈夫です。

車中泊とし、シュラフの替わりに4年前に山渓の広告で買った「携帯雪洞」という遠赤外線効果でー20度でも対応というアルミ箔製の物を使用したのですが、効果なし。
焼山と火打、左下に雨飾。
 強烈に寒くて殆ど寝る事が出来ません。

29日3時40分起床。着替えて湯を沸かしラーメンの朝食とします。
4時20分、真っ暗な中ヘッデンを付け出発します。テン場までは車道です、テン場へ入る道と直進とに分かれます。表示は無くテン場へ入って行きますが解りません。マップにも記載は無く大きなテントを張っている学生さんの方達にも尋ねますが「真っ直ぐと思いますが、まちがったら御免なさい」との事。直進します、20m先に表示はありました。
30分ロスします。


神の田から鉢ヶ岳、右が雪倉の裾
鉱山道へ木道を、やがて登山道を進みます。踏み跡ははっきりして迷う事はありません。
5時20分から明るくなりヘッデンをはずします。川の右岸を行きます、ネットで崩壊等とありましたが、斜度15度位、高さも15mで全く問題ありません。工事現場によくあるパイプで作った橋を渡るとジグで高度を上げ川沿いに進んで行くという感じです。小蓮華が見えてきます。

ネットでは熊の糞だらけだったとの話しもあり、ヒグマ用のナイフを携帯しますが、古い糞が1つあっただけでした。
5つ、6つもあれば糞だらけだったという事になるのでしょうか。

雪倉岳中腹からの湧水に咲く苔
橋を渡ってからは灌木となり眺望は広がります。遠くに焼山と火打が双耳峰の様に見えます、山行の登下降の際に良く見る事になります。 道は変化があって楽しませてくれます。

事務所跡を過ぎ、池塘の神の田圃へ出ると一気に眺望が広がります。鉢ヶ岳や稜線も見え出します。
雪倉と平行に稜線出逢いまで行きます。細いU字型にぐるーっと遠回りの感じですね。直接雪倉鞍部への道があれば3時間は短縮できます。
何本もの細い沢や伏流水があり、水には不自由しないコースです。
鉱山跡から雪倉岳
これらの流水が終わると標高2,200mの鉱山跡です、今は標識だけで跡形もありませんが。

 この鉱山道コースはとても良かったです。踏み跡は明確で、ちょっと前のネットでは草ぼうぼうとありましたが、そうでは無く上部のザレ場もマーキングがしっかりしており、私が登った時点で危険な所はありませんでした。

ザレも踏み跡があり、15m間隔で赤いマーキングがあり労せずして稜線合流点に達しました、実際は稜線の下ですが。

ザレ場は不明瞭で「熟達者以外は通るな」という山関係者のおごったブログもありましたが。


手前20m位から風速20m位の強風となりカッパ上下を着ます、ちょっと危険を感じる程です。冬用アウターでは問題ありませんが、ペラペラの夏カッパでは対応しようがありません。
鉱山跡から来し方を
 10時50分登り切って稜線で白馬と御対面となります。
稜線から鉢ヶ岳と雪倉岳、巻き道が見える
鉢ヶ岳の裾の灌木に入ると風はぴたりと止みます、ちょうど合流点の辺りが風の通り道なのでしょう。

とにかく森林限界を越えた景色は素晴らしい、常時広がる眺望、岩肌をあらわにした存在感のある山頂 ・・・。先月の東北低山との違いを思い知らされます。

左下の避難小屋手前から雪倉岳
鉢ヶ岳を巻いて越えた所で昼食とします、ネットで評判の尾西のチキンライス。
全然美味しくなかった、鶏肉など確認できなかった。

鞍部の小屋を過ぎ100mで 4輪咲いていたのマツムシ草を写真にとります。「オホン、オホン」という女の子の様な甲高い声、雷鳥でした。今年は初めて見たのかな、若い雄でした。
その直ぐ先に古い熊の糞。熊の行動範囲は広く槍の肩も良く越えているというのが山渓にも載っていましたね。

この登りから冷たい強風にあおられます、この時期、街中は夏ですが高山は0°に下がる事があり冷たい強風が吹く事があります。
夏服にカッパでは骨の髄まで冷える事になり、到着後に頭痛と悪寒で食事も摂れず倒れる様に寝る事になります。
2度程痛い経験があります。
雪倉山頂から朝日、左が前朝日。前朝日稜線に朝日小屋
があります。拡大すると点が2つ見えます。
 冬用アウターを持参するか迷ったのですが、上はミッドウエアを持参、下はやや厚めのクライミングパンツとしました。これにカッパの上下で乗り切ろうと思ったのですが。

喘ぎながら雪倉山頂到着、360度の展望を写真に収めます。シージンオフとなり鉢ヶ岳の所で4人パーティと単独1名と行き交っただけです。
朝日岳まではかなり距離があります、またキレットの様に完全に切れ落ちていますので、大きく巻く事になります。北東側に大きな池塘があり蓮華ロッジも見えます。


冷たい強風にあおられっぱなしで体力を奪われます、頭痛と悪寒で到着後に倒れる様にならない事を祈ります。

降りてくると道は右90度へ進み、間違いではないかとマップを確認します。前述の様に巻いて降りて行くわけです。この辺で風は止みます。
赤男山を巻いて朝日岳に直登と水平道への分岐へ向います。
常時眺望があり振り返ると雪倉越に白馬と旭、左手には剣が見えます。
雪倉下から赤男と朝日、左下に見える道を巻いて行きます。
迫力ある景観
赤男山のガレ場で水を補給します。
水平道中間から雪倉、白馬、旭。素敵な景色素晴らしいコース、
白馬をこちら側から見る方は僅少でしょう。
雪倉からの降りでも体力を消耗しました。

手前池塘から木道となり、分岐を水平道へ進みます。正しくは巻き(トラバース)道であり、結構アップダウンがありこたえます。ガスが上がってきますが、雲海の上に山々が浮かび、また素敵です。崩落して鎖が貼られている所を過ぎるとやっと朝日小屋が見えます。まだあります。

山頂から下山してくる道との合流点へ進んでいると対岸の小屋の前から女将の清水さんが私の名前を呼びます。「はーーい」と答えます。事前予約ですし、17時から夕食ですので待ちわびていたのでしょう、他の方は皆早く着いていましたし。

16時40分、朝日小屋に到着します。手続きをして着替えて50分に夕食となります。
缶ビール1本と共に名物の美味しい食事となります。ほんとは3、4本空けてからゆっくりと食事としたかったのですが。

賄だけで4人、賄場はステンレスできれい。小屋の中もきれいで、やはり女性がオーナーだと違うものですね。万年雪で水が豊富で良く研いだのでしょう、ご飯が美味しい。

先週までは何十人もの宿泊者だったのでしょうが、オフの今日は10人チョイ、来週には小屋終い。半年間、人は来ないでしょう。

食後、皆さんは歓談されていた様ですが、私は寝不足と疲れで直ぐに就寝しました。

素晴らしかったコース、眺望でしたが疲れました。でも本当にお奨めです。
白馬小屋からの先行者は「風は全くなく暑かった、時間の関係でしょう」という事でした。







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