山梨市にある東御殿山へ登って来ました。バリルート、目的は山では無く110年前の蚕種貯蔵庫跡です。そう蚕の卵を保管した所です。蚕の卵は温度が上がると孵化しなくなるため、涼冷な場所での保存が必要でした。そのため標高1,400mの山の上に建てられたのでしょう。最重要国策産業とされた養蚕、何百もの風穴が建てられました。それも大正3年に愛知県の試験場で強制孵化方法が開発されると、あっという間に風穴は使用されなくなりました。蚕棚を背負って、山の上までの往復は歩くしかなかった昔は、さぞかしきつかったでしょう。
ある方のブログで知って、数か月ネットで検索しましたが情報は一切ありませんでした。山梨市観光課に問い合わせると2021年7月1日に返信が来ました。「東御殿山にある蚕種貯蔵庫跡についてですが、地域の詳しい者に確認をしたところ、県道219号線(クリスタルライン)の途中から「栃な代林道」という林道を通行することで到達できるという案内がありました。ただし、手入れがされておらず、道が険しいと共にうっそうとしていること、そして付近はクマの棲み処でもあることから危険であるという話がありましたので併せてお伝えいたします。以上の点も踏まえた上で登山・訪問についてご判断いただければと思います。よろしくお願いいたします。」
うーむ、山梨に熊の棲み処などあるのかと思いました。
伊藤裕翠先生に北海道の深山へ行く時に注文制作した対羆用の8インチ熊打ちは持っているので、月の輪熊ならどんぐりころころ(遊んであげれる)、対峙したなら(人を見たら逃げて行くでしょう)熊鍋もと、密かに期待したのですが、気配など全くありませんでした。
南部真鍮の3連熊鈴を家探しして漸く見つけました。分厚い真鍮が3個、共鳴しあってとても良い音色です。熊鈴など10数年振りです。写真でも少し磨いた後です。真鍮は湿気で錆びるので、長期保存はジップロックに入れて置くのが良いそうですね。
取り付いて直ぐに四角い石垣の人工物。古から人の入山はあったのでしょう。
山頂から南側へ崖を下降します。まばらな木を掴みながら降ります、落ちるともちろんアウトです。一直線に境界表示の赤い杭とマーキングも続いています。林業労務者はロープ確保しているのでしょう。
正方形で一辺が23m位で東西に一つずつ2個あり、石垣で連結されています。手前が西側、奥に東側が見えています。石垣の幅は6mあり温度を一定に保つためと思われます。昔はこの上に屋上屋があったのでしょう。
ヤマップの地図とGPS。青丸が現在地の杣口風穴です。下の折り返しが林道十字路を左に行って折り返した物、右のくの字が真っ直ぐ行った終点です。
東側下には階段があります。折返して更にあり、道型が下方に続きます。
連結部分に降ります。上がれなくなるとヤバイので慎重を期しました。
この日の全てのヤナップのログです。下部の林道は帰りは全く同じ所を歩いているのに、最大50m位の誤差がありますね。ピンポイントで地点を探すのは注意が必要というか、まずいですね。GPS専用機に一日の長ありか。
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