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2021年3月27日土曜日

保台古道 3月24日

房総丘陵にある保台古道、100年以上前に掘られた素掘りトンネル8基が残存しています。懸案でした、伺って来ました。


保台ダムから遠沢川へ、古道入り口へ向かいます。ここまではネットで拝見していました。薄く色あせた看板から遠沢川へ入って行きます。


右岸に道が残っており幅4m位で、進んで行きます。


石垣や炭焼き跡が多く残っています。明治、大正時代は助成金で炭焼き、伐採が大いに奨励されたとの事です。


ナメの左岸に柱穴が連続しています。トロッコを通したのでしょう。切り立った崖で平らな所は川床しかないという、この辺の独特な地形。

注意深く遡上しましたが1号トンネル入路は発見できませんでした。倒木ダムを何度も乗り越え、アークテリクスのトリノタイツはドロドロになります。あー、違うなーという感じです。


一抱えもある岩が大量に進路を塞いでいます。これでもう違うのがはっきりしました。

突破して稜線の関東ふれあいの道へ行って、8号トンネルへとの考えもよぎりましたが。この辺り独特の両側切り立った岩盤、先も壁だったら戻らなければなりません。ここで引き返す事にします。この判断は大正解、あとで稜線から見ると覗き込む様な崖でした。

引き返して入り口の色褪せた看板を見ると、「2km進んだ所に看板と左への矢印がある」と書かれているので再度行ってみます。目を凝らして探索しましたがその様な物は全くありません、昔の話しでしたね。古道保存会は今は全く活動してない。これで遭難者が出たら責任問題ですよねー。

車で勝浦へ行って食堂で昼食をとり、清澄寺へ向かいます。市営駐車場へ入れて、着替えて関東ふれあいの道(郷台林道)を進みます。11トンダンプも走れるような立派な道です。幾つかの林道を併せて進みます。


やがて番所跡に、直径1mの大きな木があります。後ろ側に箱檻もあります。林道には箱檻が多かったです、鳥獣保護の看板とは矛盾するのですが。


注意深く辺りを見ながら進みます。番所から直ぐの所に池の沢歩道の分岐がありました。先日のキンダン川遡行の際に四方木へ出る時に通った道です。


そして直ぐに左側に保台古道の入り口が、看板が見えます。入って行きます。道はしっかりしていて直ぐに懸崖にそして8号トンネルへ、おおーという感じです。


8号トンネルを出て振り返った所です。オーストリア式の5角形です、全てこの形式です。幅3.5m、高さも3.5m程でしょうか。


崖の斜面に造った道、落ちると助からない。


しばらく行くと7号トンネル。
6号トンネル、奥に5号トンネルが見えてます。7,6,5は間が30m位で連続しています。

4号トンネルがは前後崩落土砂があり、見通せず中も暗く足元は見えません。スマホのライトを点けましたが、暗くて全く無意味でした。



 3号トンネルです。そして2号トンネルを出ますと道を失います。7分ほど探しましたが16時となります。1号と遠沢川までの道も確認したかったのですが、林道まで戻って1時間、清澄寺まで1時間では18時の日没となります。

踵を返して急いで戻ります。行きは確認したり写真を撮ったりで1時間でしたが、戻りは速足で30分でした。帰りの郷台林道は風があって寒かったです。17時半、車に戻りました。着替えて金谷の温泉で入浴、東京に戻りました。

いやー、面白かったですねー。


2021年3月25日木曜日

梅が瀬渓谷 3月23日

行きたかった房総丘陵の梅ヶ瀬渓谷へ伺って来ました。山紫水明といった趣きで良かったですよ、大人のハイキングコースでしょうか。


1番奥の駐車場へ停めて着替えて出発します。


しばらく林道を進み入渓します。1番最初だけ深さ20cm位、登山靴だと水が入る深さです。藪を巻けば大丈夫でしょう。今日は長靴ですのでジャブジャブ入って行きます。


川は団子の様に激しく蛇行しており、それを串を刺した様にコースが続いて行きます。
この様に片側が垂直の岩盤というのも多かったですね。厳寒期はツララが素敵だそうです。


高さ80m位の断崖
函とナメ、素敵な景色です。


トンネルがそこら中にあります。これは川廻しではなくトロッコ用でしょうか。


今日は他の方のブログで知った沢歩き用の長靴。田植え用でアマゾンで送料込みで二千円、筒が柔らかく丸める事ができザックの中に入れておけます。筒の長さも40cmあり、ジャブジャブ行けます。


上流部にあったコンクリの橋脚、先にトンネルですからトロッコ用だったのでしょうか。


15cm角、長さ5mのコンクリ製電柱。何本も見ました。上流には何かの施設があったのでしょうね。


日高邸と大福山への分岐、どちらも通行止めの標識。200mとの事でとりあえず日高邸跡へ向かいます。倒木はカットされて危ない箇所は私には全くありませんでした。


支流の淀みの蛙の卵。左の蛙は交尾中、20cm位で大きいです。卵の下にも2匹。



 日高邸跡、何もありません。川に挟まれた中洲の様になっています。

分岐まで戻ります。大福山尾根コースをとも思ったのですが、16時なのでルートロスしますと日没になってしまうので、来た道を戻りました。

車で林道を大福山まで行って展望台登りましたが、この辺の山ではありふれた景色ですね。白鳥神社はまあ良かった、険しい山の上という感じでした。



2021年3月6日土曜日

3月5日 キンダン川 

房総半島、千葉県道81号線にある「キンダン川」を遡行して来ました。苔の緑の回廊で圧巻、素晴らしかったです。何故、有名にならないのかと思います。沢装備は持たない私は登山装備で行きました。当然、登山靴です。

ネットでよくみる札郷(ふだごう)トンネル先の階段からではなく、地元の方に聞いた白岩橋から行きました。白岩温泉から行って白岩橋を渡ると左に旧道があり、そこに車を停めて着替えて出発します。橋を戻って150m行くとカーブミラーがあり、そこから小櫃(おびつ)川に入ります。小櫃川は浅いナメの感じで、岸を進みます。

小櫃川に降りて右(下流)に150m程進むとキンダン川入り口となり、入っていきます。
キンダン川に入ってからは、玉砂利がほとんで足元が悪く歩きづらいです。倒木帯が幾つかあって乗り越えて行きます。気温も低くは無く、U字谷なので湿度も高いのでしょうか、たまらずアウターを脱ぎ、毛のベースレイヤー1枚とします。


川廻しのトンネルを過ぎると川は伏流になります。今は砂利で覆われていますが、当時は水田に利用していたのでしょうか。地図ではこの近くに湯が滝廃集落がありますし。

1時間ちょっと歩いたのでしょうか。同じ様な景色が延々と続き、嫌になるころネットで見た分岐に着きます。

ネットでここは右岸(進行方向左)に進むと解っていましたので、左手に進みます。
右手の沢も面白そうです。

ところが左手に50m進むと、また分岐があるのです。これは事前情報が無かったので、「えーーっ」と思いましたが感じで左手に進みます。正解でしばらく進むと苔のゴルジュ帯に到着します。分岐は全て右岸、上流に向かって左側です。到着と同時に雨が降り出し、アウターとフードをかぶります。

何万年もかかって浸食されたのでしょうか。両側も川床も岩盤です。まあ見事です、「来てよかった」と思える場所です。

長さ20m程でしょうか、函となり深さ30cm位。じゃぶじゃぶ行きます。ここで登山靴は水浸しとなります。水は温く、冷たさは全く感じませんでした。水の中を歩くのは、ここだけでしたね。

素晴らしい苔のゴルジュは続きます、見事です。ナメの部分はビブラムソールの登山靴では滑ります。ソロリソロリと慎重に進みましたが4度程手をつきました。チェーンスパイクができればあった方が良いでしょうね。

そして岩峰の状態になった分岐に着きます。垂直に近い壁で迫力でしたねー。ここも左手へですが、右手の支流も面白そうです。


素晴らしいゴルジュは延々と続きます。雨天でしたが、晴天ですと景色はちがうのでしょうか。
写真をとりまくります。水深はほとんど10cm程で、溜りで深い所でも1m位でしょうか。落ちたら危ないという所は無かったです。


幅2m程の最狭部分を通過します。これは、やばいなーと感じる危険個所は私にはありませんでした。東大演習林で天然林だったのが、右岸に杉造林が見えてくると終点です。ピンクテープが巻かれ小さな木の標識があります。崖の急斜面を上に登って行きます。

この先も面白そうなのですが、1年ちょっと前の他の方のブログを拝見しますと、倒木でダム状態になってる所を水に入って進むと下は泥で胸まで浸かり、慌てて岸に上がって脇の細い流れを林道に向かったとあります。
そのせいで急遽、ここに上がり口が付けられたのでしょうか。


ここからの登りがきついです、結構登ります。ピンクテープはしっかりとあり、ロープもあります。進んで行くとせん道に出ます。


川から上って、下の川を見下ろしたところです。

川から上がって四方木集落まで結構あります。他の方のブログにもありましたが50m四方の平らになっている杉造林の左側で道が消えます。20m戻ると平らな所の向こう側に真新しい墓が見えます。行きますとコンクリの歩道が下に向かっていますので進みます。直ぐに左手に人家が見え、その横を進みますと県道に、「よもぎの郷」という介護保険施設に出ます。一息入れて県道を歩いて白岩橋まで戻ります。3時間ちょっとでした。 

「また行きたい」と思う素敵な所でした。